福知山市児童発達支援センターすきっぷ

すきっぷ

【おくむら先生の七色のひきだし】

~リフレーミングを子育てに活かそう~

皆さんは「リフレーミング」という言葉を聞かれたことがあるでしょうか?「リフレーミング」とは、【ある枠組み(フレーム)で捉えられている物事の枠組みをはずして、違う枠組みで見ることを指す。(Wikipedia)】と説明されています。私が大学で師事していた教授はこのリフレーミングの具体的な場面をこのように説明されたことがあります。
「感情のコントロールが苦手で今日も些細なことでイライラしてしまい机を倒してしまった子どもに、多くは危険な行為を注意し、諭す言葉かけになりがちですよね。容認できる行為ではないと思われる人もおられるでしょう。でもね、ちょっと違ったフレームでその状況を理解しようとすると、少しでも正しい行動に近づけた点、少しコントロールができた点に目を向け『いつも元気だね。でも、前より少し優しく倒したでしょ。ちょっと危ないって気づけたんだよね。机を倒すことのできる力持ちの○○君、皆の役に立つことにその力を貸してね。』という声かけができませんか?」と。


私は目から鱗でした。評価の基準や価値観、物事を見る枠組みはその人の生い立ちや経験、学習により様々で自由だと思うのですが、そればかりにこだわり固定的に物事を見てしまうと窮屈でお互いに苦しい状況になることがありませんか?

私たちは療育の場面でよくリフレーミングを活用しています。先生のお話が聞けず離席したりうろうろしてしまったりする子どもを「集中力がない。」「人の話が聞けない。」という見方だけではなく、リフレーミングをし「好奇心が旺盛」「行動力がある」といったポジティブな解釈で子どもの行動を理解しようとします。そうするとその行動の意図が見えてくることもあるので子どもにかける言葉が違ってきます。緊張感が和らぎ穏やかな気持ちで子どもに関われます。そういった環境でこそ、課題や弱さは子どもの力で修正したり、乗り越えたりでき変化や成長につながるのだと思います。

リフレーミングの例をいくつか以下に紹介します。参考にしていただき子育てに活かしていただければうれしく思います。

子どもと一緒に過ごすことが多くなる年末年始です。リフレーミングによるポジティブな理解とことばかけで子どもとの時間を楽しんでくださいね。

良いお年をお迎えください。