おくむら先生の七色のひきだし

すきっぷ

 

【秋を満喫しましょう】

今年は特に残暑の厳しい期間が長く、秋はいつやってくるのかと思うような9月でしたね。やっと秋らしくなりさわやかな風が心地よい季節になりました。長かったコロナの影響を受けた自粛生活も軽減され、屋外から子どもたちの元気な声が聞こえるようになってきました。子どもたちには、この過ごしやすい時期にこそ体をたくさん動かし豊かな自然を楽しむ遊びを経験してほしいものです。

先日参加した学会で紹介された「認知機能」について研究されている先生と養老孟子先生との対談の中で養老先生は「認知機能をトレーニングするのに、ぜひ虫取りをやらせてみることをお勧めします。自然の中で走り回れば空間的な認知能力が高まるし、小さな虫を見つけたり、鳴き声に耳をすませたりなど、さまざまな認知機能を鍛えることができます。」とおっしゃっています。そして、研究者も「虫とり確かにいいですね。空間的な認知能力、鳴き声や羽音などの音に対する認知能力、様々な能力が鍛えられます。」と言っておられます。


学力や教養力の基盤となる脳の認知機能の発達を促すのに自然を生かした子どもの豊かな遊びや昔から子どもが講じてきた昔遊び(折り紙、おはじき、めんこ、綾取り、石けり、ゴム飛び、コマ回し、けん玉、どろけい等々)が推奨されるのには、楽しみながら自然と認知機能が鍛えられる要素が沢山あるという事ではないでしょうか。

幼児は生活そのものが遊びだと思います。早くから特定の力を鍛えることを優先するのではなく、笑顔で子どもが楽しめる豊かな遊びこそ将来的に子ども自身ができるようになりたい、伸ばしたいと思う特定の力を伸ばすことにつながるのではないでしょうか。

虫取りは勿論、どんぐりや松ぼっくり拾い、くっつき虫遊び、草滑り、落ち葉集め、芋ほり、焼き芋、夕日を眺めながらの散歩、幼児でもできるサビキ釣りなどこの時期だからこそ楽しめる遊びを親子で楽しんでみませんか?