今回の『いろんな専門家に聞いてみよう』は、作業療法士の藤本さんです。
~「くすぐり遊び」と「触れる」こと~
くすぐり遊びについて、お話ししたいと思います。
自分自身をくすぐってみてください。個人差はありますが、他の人からくすぐられるよりもくすぐったさを感じないと思います。
これは、自分の動作で生じたものと自分以外によるものとの違いを識別し、判別しているということで、皮膚は自分以外の虫や危険なものが触れることを識別できるようになっているそうです。
すきっぷに来られているお子さんの多くがくすぐり遊びを楽しみ、もっとして欲しいと私の手を引っ張り何度も繰り返し楽しまれるお子さんもおられます。
一人遊びが好きなお子さんも、こちょこちょとくすぐる時は、私の目を見て笑ってくれることが多いなと感じます。そしてくすぐっている私まで自然と笑顔になってしまいます。
くすぐり遊びは一人では成立しないため、誰かと遊んだから楽しいと思える遊びの一つかなと思います。くすぐられる方もくすぐる方も、お互いに相手の笑顔を見て、また楽しくなる、そして簡単にどこでもできる、素敵な遊びです。
くすぐり遊びでは、直接、または服の上から皮膚に触れて遊びますよね。
触覚は人が初めに発達させる感覚です。
生まれてから指しゃぶりをしたり、自分で足を触ったり、おもちゃを口に入れてみたりと、手や口、その他の触覚を使い自分の身体や物の形を認識していきます。
さらに触覚を育むことに子どもと保育者との肌のふれあいは特別な力があり欠かせないものです。
朝、すきっぷに行くと「おはよー!」と必ずハグをしてくれるお子さんがいます。私まで癒される気持ちになります。
心や身体の育みに大切な「触れる」ということ。
触れることで感覚神経や脳を介して愛情が伝わるということは不思議なことだなと思います。
ぜひ、お家でも、くすぐり遊びや、ハグ、手をつなぐ、肩もみなど、ご家庭に合った触れ合いの時間を増やしてもらえたらと思います。